自分が生まれた地域や歴史を知る事は、その人の「アイデンティティ」が確立する上で大切な要素だと私は考えています。それが確立されていれば、遠い将来「何の為に自分が生きているのか」を迷ったときの糧になるのではないかな、と考えています。
そのきっかけ作りの一つとして、アートの体験があります。
生徒には自ら取ってきてもらった地元の土や先祖の話、アイヌ文化に触れる貴重な体験を経て自分達の住んでいる地域を知ってもらう体験をしてもらいました。アイヌ民族の徳田昭子さんにご協力頂き「イオマンテ」という熊送りのお話を聞き、命の考え方を学びました。それをさらに絵に残すことで、普段の授業での学習とはまた違った五感を使って「知る体験」は、アートの醍醐味だと思います。
この活動を通して、自分が住む土地への視点が少し変わるきっかけになり、自分が生まれた地域と自分自身を意識する事を狙いにしています。